お知らせ

2021年度第2回『龍谷哲学』編集委員会が開催されました

2021年12月6日に2021年度2回目となる『龍谷哲学』編集委員会が開催されました。
コロナ禍ではありますが、感染拡大予防ガイドラインを遵守しつつ、「優秀レポート」の校正作業などが進められました。
新しい『龍谷哲学』第48号は、2022年3月に刊行予定です。
刊行をどうぞお楽しみに!

編集風景_1

編集風景_2

コモンズカフェ(田中龍山氏)の紹介

本会会員の田中龍山氏(龍谷大学文学部教授)による、
テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」を使った講演(龍谷大学文学部コモンズカフェ)が、以下の通り行われます。

日 時:2021年9月28日(火)12:35~13:05
テーマ:疑うことで幸せになれるの? ――古代ギリシアの懐疑主義——  
内 容(講師より):私は古代ギリシア哲学、とくに懐疑主義を中心に研究をしています。その立場は、哲学(知を愛し求めること)によって幸福になる、というギリシアの伝統の中で、疑うことによってこそ幸福になれるのではないか、と問いかけるのです。彼らの言う「疑う」とは、「同意をしない」「信じない」ということです。
きっと、この立場自体がたいへん疑わしく思われることでしょう。なにより、信仰によって幸福になるという宗教的な立場からは、許しがたい主張のように見えるかもしれません。というのも、信仰とは、信仰対象を信じ、その言葉に同意することで成立するからです。
ところが、古代懐疑主義の立場は、じつは仏教的な立場とは相通じるところもあるのです。そのことを、彼らの言う「懐疑」「幸福」の中身を少し掘り下げながら、お話ができればと考えています。

申し込み・参加方法:どなたでもご参加いただけます。
9月27日(月)17時までに、以下のフォームからお申し込みください。
https://forms.gle/dLq8mxmGZRqkkYaA7

お申し込みいただいた上で、9月28日(火)12時35分になりましたら、以下よりご参加ください。
https://us02web.zoom.us/j/86981367643?pwd=RU5ZTUFmQlYyaTFKcGprWXFjQ1V3dz09

失礼いたします。

【新刊情報】西山雄二編著(2021)『いま言葉で息をするために――ウイルス時代の人文知』、勁草書房。

2021年8月25日に、勁草書房から、西山雄二編著『いま言葉で息をするために――ウイルス時代の人文知』が、出版されました。

同書には、現代を代表する12人の人文学者たちによる、コロナ時代の証言と提言が収められています。
そのうち、アジア社会を中心にフィールドワークを行なっている人類学者フレデリック・ケックによる論考の翻訳を、龍谷大学文学部の小林徹准教授(龍谷哲学会会員)が担当し、訳者解題を付しました。

フレデリック・ケック「アジアの虎たちと中国の龍──パンデミックに対する前哨地間の競合と協働(SARSからCOVID-19へ)」

関心をおもちの方は、ぜひご覧になってください。

目次と内容説明は、出版社のホームページでご確認いただけます。

以上です。

哲学科哲学専攻の紹介(「龍谷大学文学部パンフレット2022」他)

Ⅰ.「龍谷大学文学部パンフレット2022」が出来上がりました。
そのデジタル・パンフレットの冒頭をご覧いただけます。
またその全体は、龍谷大学受験生向けアプリru navi(アールユーナビ)からダウンロードしてご覧いただけます。

Ⅱ.哲学科哲学専攻の学生の学びを体験できるムービーを集めてみました。
ミュージカルから学んだ、言葉のチカラ。(2017.05.25)
哲学と能楽から、先人たちの知恵を学ぶ。(2018.05.18)
伊藤ゼミ授業風景(2017.05.25)※伊藤教授は2020年3月に定年退職いたしました。

哲学専攻での初年次の学びを紹介するムービーや、哲学専攻の紹介サイトとあわせて、是非ご覧ください。

Ⅲ.龍谷大学の入試情報全般(オープン・キャンパスを含む)を紹介するサイトや、入試情報(入試ガイド・入試要項など)を紹介するサイトも、ご参照ください。

【新刊情報】上智大学中世思想研究所編(2021)『「原罪論」の形成と展開――キリスト教思想における人間観――』、知泉書館。

2021年7月20日に、知泉書館から、上智大学中世思想研究所編『「原罪論」の形成と展開――キリスト教思想における人間観――』が出版されました。

龍谷大学文学部の山口雅広准教授(龍谷哲学会会員)が、第8章「トマス・アクィナスの原罪論――彼のキリスト教的人間観の一面」を執筆しています。
同章では、トマスの原罪論が概観されるほか、原罪論を大前提の一つに据える彼の人間観には、キリスト教的な人間理解ばかりか、現代においても通用するような人間に対する根本洞察も含まれることが指摘されています。

同書には、この他、テルトゥリアヌス、オリゲネス、アウグスティヌス、ペラギウス派、アンセルムス、ビンゲンのヒルデガルト、オッカムのウィリアム、十字架のヨハネの原罪論に関する論考が収められています。
キリスト教の原罪論や、根源悪、あるいは人間がもつ弱さといったものに関心をおもちの方は、ぜひご覧になってください。

目次と内容説明は、出版社のホームページでご確認いただけます。

以上です。

【新刊情報】ピエール=フランソワ・モロー(2021)『スピノザ入門[改訂新版]』、松田克進、樋口善郎訳、白水社。

松田克進先生(本学文学部教授・龍谷哲学会委員)が訳者の一人となって翻訳された、ピエール=フランソワ・モロー『スピノザ入門[改訂新版]』が、2021年5月に白水社から刊行されました。以下は、出版社からの紹介です。(他に、【特別寄稿】スピノザは二度、日本を語る。 ピエール=フランソワ・モローさん(哲学史家)という記事もあります)。

〈内容説明〉
スピノザ評伝の決定版!
伝説ぬきのスピノザ像を浮き彫りにした評伝

十七世紀の哲学者がいかに生き、論じ、受容されたのか。改訂新版ではスピノザが『神学政治論』で日本について言及した箇所も考察する。

「スピノザの生涯と著作は、これまで、多くの伝説によって物語られ、多くの偏った解釈に捻じ曲げられ、多くの誤解に晒されてきた」(第一章より)。
十七世紀の哲学者スピノザが、いかに生き、何を書き、論じ、どうのように受けとめられてきたのか。本書は、当時の時代状況やオランダの特異性を紹介するとともに、蔵書目録およびテクストにみられる引用からスピノザの語学力や教養の限界までも探る。
改訂新版では、著者による日本語版のためのあとがき「暴露するものとしての日本」を掲載。スピノザが『神学・政治論』のなかで日本について言及したテクストを考察する。スピノザが生きた時代の日本は、スピノザにとってどのような役割を果たしたのか。
〈伝説抜きのスピノザ像を描く〉評伝の決定版。

[著者略歴]
ピエール=フランソワ・モロー Pierre-François Moreau
1948年生まれ。高等師範学校を卒業。1992年までソルボンヌ大学で教鞭を執り、現在、リヨン高等師範学校・文学人文科学部門名誉教授。現代フランスを代表する哲学史家の一人。PUFから刊行中の新スピノザ全集Spinoza-Œuvresの責任編集者で、その第四巻『エチカ』の仏訳を担当。

[訳者略歴]
松田克進(まつだ かつのり)
1991 年京都大学大学院博士後期課程単位取得退学、哲学専攻。龍谷大学文学部教授。主要著訳書に、『スピノザの形而上学』(昭和堂、2009 年)、ドミニク・フォルシェー『年表で読む 哲学・思想小事典』(共訳、白水社、2001 年)がある。

[訳者略歴]
樋口善郎(ひぐち よしろう)
1991 年京都大学大学院博士後期課程単位取得退学、哲学専攻。大阪学院大学非常勤講師。主要論文に、「ヘーゲルと貧困問題」(関西哲学会年報『アルケー』第24 号、2016 年)、主要訳書に、ベルナール・ブルジョワ『ドイツ古典哲学』(共訳、白水社文庫クセジュ807 番、1998 年)がある。

〈目次〉

第一章 スピノザの生涯
  Ⅰ 事実関係
  Ⅱ スピノザの伝記の典拠
  Ⅲ 誕生地アムステルダム
  Ⅳ ユダヤ人とマラーノ
  Ⅴ スペインおよびポルトガルの遺産
  Ⅵ 体制と軋轢
  Ⅶ 教育・絶縁・環境
  Ⅷ コレギアント派とソッツィーニ派
  Ⅸ デカルト主義
  Ⅹ 神学と政治学
  ⅩⅠ 晩年
  ⅩⅡ スピノザの教養
  ⅩⅢ 熱狂と伝説

第二章 著作
  Ⅰ 『知性改善論』
  Ⅱ 『神、人間、および人間の幸福に関する短論文』
  Ⅲ 『デカルトの哲学原理』と『形而上学的思想』
  Ⅳ 『神学・政治論』
  Ⅴ 『エチカ』
  Ⅵ 『国家論』
  Ⅶ 『ヘブライ語文法綱要』
  Ⅷ 『書簡集』
  Ⅸ 真作でないテクスト、散逸したテクスト

第三章 主題と問題
  Ⅰ 人物
  Ⅱ 場所
  Ⅲ 原理
  Ⅳ 解釈上の争点
    (一)無神論
    (二)唯物論
    (三)決定論と自由意志
    (四)神秘主義

第四章 受容
  Ⅰ 『神学・政治論』への批判
  Ⅱ 実体の単一性
  Ⅲ スピノザの影響
  Ⅳ 汎神論とカバラ思想
  Ⅴ 新スピノザ主義
  Ⅵ 汎神論論争
  Ⅶ ドイツ的伝統
  Ⅷ 十九世紀フランス
  Ⅸ 文学者による読解
  Ⅹ 精神分析
  ⅩⅠ 十九世紀と二十世紀のユダヤ教
  ⅩⅡ 二十世紀文学

結び

日本語版のためのあとがき 暴露するものとしての日本

訳者あとがき(旧版)
訳者あとがき(新版)
参考文献③(訳者による)
参考文献②(原書による)
参考文献①(原注による)
人名索引

以上です。

2020年度の卒業式ならびに修了式が挙行されました

学部生の卒業式大学院生の修了式が、それぞれ、2021年3月18日木曜日と20日土曜日に執り行われました。

卒業生のみなさん、修了生のみなさん、まことにおめでとうございます。

『龍谷哲学』第47号が刊行されました

2021年3月10日に『龍谷哲学』第47号が刊行されました。
目次は以下の通りです。

特別寄稿1「『ロミオとジュリエット』を哲学する!――この恋愛悲劇はどのようなカタルシスを達成するというのか?――」・・・山口雅広
特別寄稿2「哲学の学びは社会の役に立つか?」・・・山口雅広

2020年度優秀レポート・スライド7本
2019年度優秀卒業論文3本

以上、お知らせ申し上げます。

『龍谷哲学論集』第35号が刊行されました

2021年1月31日に『龍谷哲学論集』第35号が刊行されました。
目次は以下の通りです。

論文
入谷秀一「ホネット承認論の現在と課題――フェミニズムの観点から――」1-31

研究ノート
藤本忠「「超選択則」の覚え書――基礎――」33-54

以上、お知らせ申し上げます。

【新刊情報】アリスター・エドガー・マクグラス『宗教改革の知的な諸起源』、矢内義顯・辻内宣博・平野和歌子訳、二〇二〇年、教文館。

平野和歌子先生(本学文学部講師・龍谷哲学会委員)が訳者の一人となって翻訳された、マクグラス『宗教改革の知的な諸起源』が、2020年11月に教文館から刊行されました。以下は、出版社からの紹介です。

〈内容説明〉
義認論は初期改革派では論争の中心ではなかった!?
〈聖書のみ〉は中世からの遺産だった!?
宗教改革の知的な諸起源を後期中世のスコラ学と人文主義に求め、さらにその神学的源泉と方法を精査し、地域的に複雑で多様な後期中世と宗教改革期の“連続”と“断絶”を明らかにした画期的な書!
ルターを中心とした宗教改革「神話」を打破し、新たな宗教改革研究の可能性を切り拓く。

〈目次〉
序論
第1部 知的な文脈
 第1章 後期中世における宗教思想の輪郭
 第2章 人文主義と宗教改革
 第3章 後期中世の神学と宗教改革
第2部 源泉と方法
 第1章 聖書――翻訳、テクストそして伝統
 第2章 聖書の解釈
 第3章 教父の証言
結論 初期宗教改革の知的な諸起源の異種混交性

以上です。